若者でも老眼に!? 「目のぼやけ」を引き起こす原因とは

モノがぼやけて見える」「目がかすむ」「光がいつもよりもまぶしい」など、気にはなりつつも、見過ごしてしまっている「目」についての悩みはないでしょうか。そんな悩みを抱えたままでは、日々の不安が募るばかりです。本連載では、白内障・緑内障・網膜剥離手術に強みをもつ、はんがい眼科・院長の板谷正紀氏が、眼病の症状やその対処法について解説します。

ぼやけの原因の一つ、調節異常とは

「いくら目をこらしてもピントが合わず視界がぼやけることがある」
こうした目のぼやけについての悩みは、子どもから老人まで感じる代表的な目の悩みといえるでしょう。実は、この“目のぼやけ”の症状には、大きく2つの原因があります。

ひとつは、ピントを調節する水晶体や毛様体筋(もうようたいきん)の働きが衰えることで生じる調節異常(調節緊張や老視)です。

もうひとつは、目に入ってくる光の屈折がうまくいかず、網膜上にピントが合わなくなって視界がぼやける屈折異常(近視遠視、乱視)です。
調節異常と屈折異常は、どちらもぼやけるという症状ですが、なぜぼやけて見えるのかという理由は全く違います。

ぼやけるという症状の原因の一つは、目のピントを調節する機能が衰えることです。これは調節異常と呼ばれ、加齢によって調節力を失う老視と学童期に多い近見作業のしすぎによる一時的な調節異常(仮性近視)に分けられます。

加齢によって症状が強くなります。また、若い方でもパソコンやスマホなどで目を長時間酷使することで、目のピント調節機能が一時的に弱まり、ぼやけることもあります。

見えにくいと感じたら、すぐに眼科を受診

ぼやけにせよ、かすみにせよ、ものが見えにくい状態のままの目では、通常以上に目を酷使することになります。目を酷使することで、眼精疲労やドライアイを引き起こしてしまうというような負の連鎖も起こりえます。

見えにくさを感じたら、すみやかに眼科を受診してください。

★まとめ
●目がぼやける原因は、調節異常(老視)と屈折異常(近視、遠視、乱視)があります。

●強度近視の方は、網膜剥離などのほかの病気を起こすリスクが高いので注意が必要です。
“ぼやけ”と“かすみ”は混同されがちです。目の前が白っぽくなる“目のかすみ”は、白内障によるものである可能性もあるので、早期の受診が必要です。

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