テレワークで疲れ目がつらい…解消のヒントは電話とメガネ

疲れ目がひどくなったよなぁ……。新型コロナウイルス感染拡大の影響でテレワークが定着し、在宅勤務している人が目をこすりながらそうボヤく。自宅も会社も同じ仕事なのに、なぜ自宅だと症状が重くなるのか。実は、ちょっとした工夫で、つらさは改善するという。

 

テレワークだと、会社での仕事以上にPC(パソコン)画面を見過ぎてしまうのです。それで普段より眼精疲労が悪化して、ひどくなると、目の疲れや重さに加え、肩や首の凝り、頭痛が引き起こされる方もいます。
テレワークでの仕事のやり方をチェックすると、なるほど、モニターを過剰に見つめていることがよく分かる。

 

会議室や打ち合わせブースで行う会議もオンライン会議も、話し合うという行為は同じですが、目への負荷は大きく異なります。テレワーク社員の間では、オンライン会議が突然始まり得る不安から、ネット上では「PCの前から離れられない」といった悩みが相次いでいる。

■「5分離れます」と宣言する
オンライン化が前提のテレワークでは、自分から意識的にPCモニターから離れないと、眼精疲労がどんどん悪化するのは免れない。そのために必要なのが、連絡方法の見直しだ。

「会社なら『ちょっとトイレ』と5分くらい席を立つことがあるはず。それと同じで、テレワークでも周りに連絡して『5分PCから離れます』と伝えればいい。テレワークは、周りの流れに巻き込まれやすいので、自分から休憩を宣言することは必要でしょう」  メッセージのやりとりが何往復も続きそうなら、音声通話を一本かける方が目にはいい。上司と1対1の会議なら、わざわざ動画会議アプリを使わずとも、電話で済むだろう。そんな工夫が大切だという。

■視力は6割が過矯正

仕事のやり方の見直しに加えて、メガネやコンタクトの影響もある。特に過矯正が追い打ちをかけるという。 「PC仕事だけなら、メガネなどの矯正視力は1・0で十分ですが、メガネやコンタクトを調整するとき『よく見えるように』との思いから、1・2や1・5に矯正するケースが少なくありません。必要以上に強い度数で近くを見ると、ピント調節作業の大きな負担なのです」  眼科医会の調査では、メガネを1・0以上に矯正している人は6割に上る。それがまた、テレワーク眼精疲労を助長することになる。

目とPC画面の距離は1メートルほどでも、メガネやコンタクトの焦点距離は日常生活を想定して、もう少し長くとる。3~5メートルに設定されることが多い。テレワークによる巣ごもり生活だと、そんな焦点距離の長さも災いする。テレワーク生活には、眼精疲労の危険因子がいくつも潜んでいると心得た方がいい。

緊急事態宣言が延長され、テレワークは今後も続くでしょう。テレワークに伴う眼精疲労対策のひとつは、メガネやコンタクトの矯正視力を下げ、焦点距離が短めのテレワーク用のメガネやコンタクトを作ること。いま使っているメガネの矯正視力が1・5なら1・0に、1・0なら0・8にという具合です

一般にPC作業中のまばたき回数は6、7回といわれますが、私が街で調査したら、ゼロに近い人も珍しくありませんでした。まばたきが減るとドライアイになり、眼精疲労が悪化しますから、1時間に1回の目薬で目を潤すのは大切です。 目薬をさしたら、5分ほど遠くを見つめて、目を休める。ベランダから外を眺めたりしましょう。

 最後は、目の保温で目の周りの血行をよくして、筋肉の緊張をほぐします。 昼休み、仕事を終えたとき、寝る前に、電子レンジやお湯で温めたタオルやアイマスクで目を覆います。理想的な温度は40~41度で、それぞれ3分ずつ。41度を超えると、緊張時に働く交感神経が優位になり、目はリラックスできません。40~41度で安らぎの副交感神経が優位になることが分かっているのです  さあ、仕事も終わってオンライン飲み会でストレス発散……。くれぐれもほどほどに。

引用元ページURL:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200409-00062891-otonans-life